2016.11.29(火)

狼陛下の側近の花嫁 4

某SNSからの転載です。

☆ご注意!!☆

※この作品は李順の謀シリーズの 《謀の後始末》ラストif話 です。
※現在まだ未完です。
※あるイミ李順×夕鈴です。


上記ご納得の上で『続きを読む』をぽちって下さい。




【二次創作SS】【臨時妃設定】【黎翔×夕鈴】【シリアスではない】【謀の後始末if話】

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「李順が…夕鈴を呼び捨てに……?」


「…夕花って偽名を、ですケドね。」
「それに…夕鈴から積極的に話しかけて夫婦演技をしていた……だと!?」
「夫婦っつーか見学先での先生と生徒って感じでしたケドね。」
「…許せん……何故だ…。」

ヒヤリと部屋の空気が冷たくなるのが分かった。
陛下を見やると、案の定目が座りすこぶる機嫌が悪そうだ。

「あのさぁ、へーか。…今回の計画内容とか、ちゃんと三人で話し合ってなかったの?」
浩大は呆れ顔で疑問を投げかけた。

こんなに思い通りに事を運べずもやもやする陛下を、浩大は夕鈴が臨時妃としてやって来るまで見た事がなかった。


「……話し合った…つもりだった。」

けれど。
実際のところ、陛下は夫婦演技の内容まで細かく話し合ってはいなかった。

・夕鈴を誘惑するような事はするな。
・あまり見つめるな。
・抱き寄せたりなんてのはダメ!絶対!!

…そう李順に言っただけで、二人に一々『このような事はここまで!』というような取り決めをしてはいない。

李順が自分のように過度ともいえる演技はしないだろうと高を括っていたからだ。

まさか……夕鈴から積極的に夫婦演技をするなんて…。


呆然としながら何かを考えている陛下。

しかし、段々と纏う気配がどす黒いものに変わっていくのが分かる。

「…それじゃ、取り敢えずオレ戻りマース。」

何やら怪しい気配を察知した浩大は、陛下の返事を待たず素早く窓から飛び出し姿を消した。

「……浩大め…。」

静かに浩大が飛び出ていった窓を見つめる。


大きなため息をついた後、陛下は徐に椅子から腰を上げふらりと窓に近づいた。
窓の外、城壁の向こうにぼんやりと町の灯りが見える。



もしも、夕鈴が夫婦演技を通して李順に心奪われたら……?


それなら…それでも。


だが。

やはり。

許せそうにないな。


自分の身勝手さに呆れながら、開け放たれていた窓をそっと閉じた。




【李順の屋敷】

中庭には多くの篝火が焚かれ、辺りを明るく照らし出している。

屋敷の奥にある寝所には見事に咲き誇る花々が生けられ、ほんのりと心地良い花の香りが漂っていた。



王宮から夕鈴の護衛に戻った浩大が見たものは。


美しい刺繍が施された絨毯。

寝室の中央にある細やかな細工の天蓋付きの寝台。

そこに眠っている夕鈴。


「……どういうワケ?」

浩大は硬い表情で、その部屋の主である李順と対峙していた。



「……見ての通りですよ。」
李順は眉ひとつ動かさず、浩大の問いに答えた。

「夕花は、私が婚儀の前に無理矢理家に迎えるほど愛する婚約者。
……なら迎え入れた今日の夜を密かに初夜とするのも当然です。」
「堅物のアンタがそんな事する?」
ウケるんだけど……と言いながら、浩大は笑いもせず李順を見つめた。

「……だから良いんですよ。
だからこそ、夜を共にする必要があるんです。」

李順は睨むように見つめる浩大に堂々とそう言い放った。

「別に本当に閨を共にする訳ではないのですから、問題はないでしょう?」
「いや、問題だらけなんじゃね??
……夕花ってお妃ちゃんの事呼び捨てにしただけでかなりの悋気っぷりだったし。」
「……では、この事は陛下には内密にして下さい。」

しれっととんでもない事を言う李順に、思わず吹き出した。

「……はは!
内密にって……無理に決まってんじゃん。
俺、陛下の道具だョ?」
「ええ。
ですが、陛下の道具だと言うのなら……尚更私の言う事を聞くべきだと思いますがねぇ?」

暫くの沈黙の後、李順は部屋の中でスヤスヤ眠っている夕鈴をチラリと見た。

「……成る程ね。参ったな。」

浩大はフゥッと静かに溜め息をついた。

「この計画が無事に終われば、私がどうとでも対処致します。
とにかく3週間……陛下には内密に。」
「……分かったョ。」
浩大は密かに持っていた暗器を仕舞い、大袈裟にやれやれといったジェスチャーをした後、李順の前から姿を消した。




│posted at 15:44:18│ コメント 0件
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