2017.08.08(火)

狼陛下の側近の花嫁 12

こんなに更新早いのは久しぶりです。
私もびっくり。

このシリーズ薄い本にしてフォロワさんに高値で売りつけて資金確保!って妄想してたらこんなに早く書けました。
金の亡者パワーですね(最低)。


☆ご注意!!☆
※この作品は李順の謀シリーズの 《謀の後始末》ラストif話 です。
※現在まだ未完です。
※あるイミ李順×夕鈴です。


上記ご納得の上で『続きを読む』をぽちって下さい。


【二次創作SS】【臨時妃設定】【黎翔×夕鈴】【シリアスではない】【謀の後始末if話】






次の日の朝。

打ち合わせ通り、李順と夕鈴は差し入れの為に使用人達の前で夫婦演技をし、自然な流れで差し入れを出来るよう仕向けた。

ひとしきり芝居をうった後、李順は使用人頭を呼び、夕方に夕花が炊事場を使う事、王宮から使いを送るのでその者に夕花が作った物を言付けるように…と指示を出した。

「夕花、貴女も会ったことのある人物に頼む事にしますね」
「はい李順様。よろしくお願いします」

調理は夕鈴。味見は使用人。運びは浩大。
これで陛下の口に入れても問題ないだろう。

「貴女の作った料理を楽しみにしています」
李順は穏やかに微笑みながらそう言った後、夕鈴にだけ聞こえるような小声で「塩分は控えめにお願いしますよ」と釘を刺した。


この姑…ッ!!


そう思いつつの鉄のスマイル。
お妃修行はここでも大活躍だった。



【白陽国王宮】


昨日、ずっと滞っていた案件を片付けた事で、他の雑事もスルスルと進んだ。
陛下も差し入れがあると分かっているからか忙しい中でも機嫌が良く、政務室の雰囲気も和らいでおり、何時もよりも仕事がし易い。


何もかも順調に事が運んでいた。


夕刻が近づいた頃ー
李順が書簡の束を宰相に渡しに出向いた後政務室に戻ると、丁度立ち上がりかけた陛下に呼ばれ書簡を渡された。

「ああ李順、すまないがこれもだ。急ぎ周の所まで持って行ってくれ」
「畏まりました」


李順が再び執務室に戻ると、陛下の姿が消えていた。
近くの官吏らに尋ねたが、皆陛下が部屋を出たのは見たが何処へ行ったのかは分からないという事だった。

執務室かと思い執務室にも行ってみたが、そこにも陛下は居なかった。


・・・・・・まさか?


李順は誰も居ない執務室の椅子に、ぐったりと座り込んだ。




【李順の屋敷】

昼過ぎまでに李順から出された課題を済ませた夕鈴は、厨房を借りて陛下への差し入れを作った。
タネを小ぶりに包んだ点心は、忙しい合間にも食べ易いようにとの夕鈴の細やかな気遣いがうかがえる。
少しだが、甘菓子も作った。


使用人達みんなに味見してもらうと、総じて好評なのでホッと胸を撫で下ろした。
ようやく支度を終えた頃に、声が掛かった。

「夕花様、李順様からの使いの方がお見えですよ」
「はい。今行きますね」
夕鈴は嬉しそうに包を抱えると、外に出た。


門へ向かうとそこに官吏のようないで立ちの浩大が立っていた。
「夕花様、お久しぶりです」
夕鈴と使用人の姿を確認して、浩大がゆっくりと頭を下げる。
「まあ、ごきげんよう・・・」
にこやかに挨拶を交わす二人を見て、使用人は屋敷に戻っていった。

「浩大。この大きな方の上の段が野菜多めのお惣菜、先にこっちを食べていただいてね!
それから下の段がメイン。あと、この小さな箱は全部食べてから出してあげてね」
浩大に包を渡し、中を確認しながら小声で説明をしていくと。
「もしかしてその小さい箱ってデザート!?」
陛下の嬉しそうな声に、夕鈴も自然と笑顔になる。
「ええ、陛下のお好きだって言ってた桃の・・・え!!?」

目を丸くした夕鈴が顔を上げると・・・

視線をそらした微妙な顔の浩大、とその後ろにフードを深くかぶった陛下の姿があった。

「・・・来ちゃった☆」
「な・・・・・・・・ッ!!!!!」
夕鈴が叫ぶ前に、陛下が何食わぬ顔で口を塞ぐ。
するりと浩大が夕鈴の後ろに回り、家にいる者に気が付かれないよう視界を遮る。
「・・・・・・・・・ッッ!!??
・・・・・んん!!?・・・!!!!」
「とりあえず手を離すけど、叫ばないように。いいね?」
こくこくと頷くのを見て、そっと口を塞いでいる手を離す。
夕鈴は解放されぷはッと息を吐くと、間髪入れずに陛下に向かって小声で怒り始めた。
「へ・・・へいかー!?何やってるんですかッ!!
たしか期間中は陛下はずっとお仕事の予定でしたよね!!?」
「だって・・・夕鈴の事が心配で~。
無理してない?
李順に厳しくされて辛い思いしてない?」
「してないですから・・・!」
陛下はそっと夕鈴の髪をひと掬いしようとして、見慣れない耳飾りに気が付いた。
「あれ?夕鈴・・・この耳飾りどうしたの?」
「え?
ああ、これは李順さんが・・・」
と言いかけたところで、陛下が夕鈴の両肩をぎゅっと掴んだ。
「っ!?」
「陛下!接触は控えて!」
後が困るから~、と浩大が慌てて声を掛ける。
「・・・李順が・・・贈り物?」
「へ?」
良く見れば。
簪もおよそ夕鈴が普段身に着けなさそうな代物だ。
「ちょ・・・陛下?」


いつもいつも。
自分からの贈り物は壊したら大変だからと中々身に付けてくれないのに・・・?


「簪も・・・李順から?」
「え、あの、そうなんですけど、でも・・・」

「外して」
狼陛下の低く冷たい声が耳元で響いた。

突然の狼陛下に驚く夕鈴。
李順から贈ってもらった形だが、これは夕鈴が給金の一部を使って夫婦演技の為に夕鈴が買った品。
何がそんなに気に入らないのか全く分からない。
それに、夫婦演技をしている訳でもないのに距離も近いし顔も近いし肩も熱い。
その上もし使用人に見られたら至近距離で男と話すふしだらな嫁だと思われてしまうかもしれない。

そうなったら、この計画は―――


「~~~~~!!!」


夕鈴は、キレた。

但し小声のままで。


「陛下!!離して下さい!!」
陛下の手を振りほどくと、キッと睨みつける。
「良く分かりませんが、これは私が自分の意思で着けてるんです!
外しませんッ!!」
「ゆ…」
「今は李順さんの計画をちゃんと進められるか、大事な初期段階なんです!!!
邪魔しないで下さい!!
せっかく、2週目の半ばまでは3日置きのペースで差し入れが出来るかなと思ってたのに・・・」
「え」
「邪魔するならもう2度と作りませんッ!!!」
そう言うと浩大から差し入れの包を取り上げた。
「・・・お妃ちゃん」
「これも!李順さんに帰ってから食べてもらいますッ!!」
「ええ~~!?ゆーりん!!ごめん!もう何にも口出ししないから・・・!!」

この後全力で謝った陛下は、何とか夕鈴に許して貰い、差し入れを抱えて浩大と王宮に戻って行った。


│posted at 21:17:37│ コメント 2件
≫コメント 
来ちゃいましたね、そして、安定の悋気陛下(笑)

まだまだ陛下も色気駄々漏れ攻撃は控え目で、あっさり夕鈴の兎キックに陥落されるわけで。
もうもう、臨時妃時代の魅力満載で楽しいです~♪
結構あっさり引き下がった陛下ですが、事がすんだ後に李順さんへの風当たりが強くならないことを願います(笑)
novello│URL│posted at 2017-08-09(Wed)10:37│編集
のべ様

コメント&解説ありがとうございます✨
そうなんですよ!!臨時妃時代だから陛下弱腰なんですよ(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
狼が出し切れない、そんな陛下も好き(о´∀`о)!
李順さん、多分大丈夫です。切り札あるんで。
えぐち│URL│posted at 2017-08-09(Wed)16:24│編集
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