2016.01.15(金)

うさサンタゆーりん 1


うさぎサンタ


【パラレルファンタジー】【絵本のノリ】【陛下狼王様・夕鈴兎サンタ】


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『うさサンタゆーりん』



夕鈴は元気いっぱいの兎の見習いサンタです。
生まれ故郷の白陽国王都を担当。

クリスマス・イブの深夜。

王都中の子供たちにプレゼントを配り終え家に帰ろうとした時、サンタ協会から無線連絡がありました。
どうやら王宮にもプレゼントを待っている子がいるとの事。
「王宮?確か子供はいなかったはずだけど・・・。」
そう言いながら袋の中を確認します。
袋の中にはまだこんな時の為の予備プレゼントがいくつか入っていました。
『おーい、ゆーりんとやら。聞こえておるかの?早く配りに来てくれんかのう。』
「え??来てくれんか・・・?」
『あー、いや、違う違う。"配りに行ってくれんかの"と言ったんじゃ。』
「・・・?まあいいわ。わかりました行ってみます。」
夕鈴はトナカイにお願いして王宮に連れていってもらいました。

「確か王宮の一番奥って言ってたわね・・・。」
夕鈴は王宮の一番奥の建物横にある広い庭に舞い降りました。

その時・・・。

「今じゃ!!」
ビュッと音がしたかと思うと、大きな網が目の前に広がるのが見え……。

あ・・・という間に、夕鈴は怪しげな二人組に捕えられてしまいました。

「いや~~~!!!なにこれなんなの~~~!?」
夕鈴が倒れたままバタバタと手足を動かしていると、ふと頭上から聞いたことのある声がしました。
「暴れるでない。別に危害を加えるつもりはないから安心せい。」
そこには夕鈴よりも小さいお爺さんが立っていました。
「・・・?あなたの声どこかで・・・。」
「さっきこの声聞いたとこだもん。そりゃあ聞き覚え有るデショ。」
お爺さんの横にいた、これまた夕鈴よりも小さそうな男の子が楽しそうに笑っていました。
「ああーー!!さっきの無線・・・もしかして・・・!?」
「ふぉっふぉっふぉ。お前さんを呼び出す為にちょっと細工をさせてもらったのじゃ。」
「……呼び出す?」
「実はお願いがあってのう・・・。この国の王の事は聞いたことがあるかの?」
「余り詳しくは知らないけど、冷酷非情の狼陛下よね……。」
「そう、その通り。国王は冷酷な狼陛下じゃ。だが・・・、それだけではない!!」
「え・・・??」
「陛下は・・・妃を娶らぬ極度の女嫌い陛下なのじゃ!!!!」ドーン

「・・・へー。」遠い目

「今まで、王都中の娘を呼んで何度も大々的なお見合いもしたが、誰一人陛下にお声をかけられた娘はおらんかった……。」

・・・そういえば。

夕鈴は1年ほど前にそんな話を王都に住む弟からの手紙で読んだ事を思い出しました。

「もう・・・ここ等にはサンタ見習いで見合いの時に王都から離れておったお主しか年頃の娘はおらぬ!
是非ともお主に陛下と会ってもらいたいのじゃ!!」

「はあああ??」

「頼む~!この老い先短い哀れな老人の頼みを聞いてもらえんか~~!!?
何としても陛下が本当に女の子に興味がないのかどうか確かめたいんじゃ~~!!」
「ええ・・・?」

どうしよう・・・。でもお爺さんにはお気の毒だけどそんな怖くて女嫌いの王様のとお話なんて・・・。

怖すぎる!!

「あの・・・!申し訳ないんですけど、私には無・・・・むぐッ」
「はいはーい、ごめんね~。
"無理"は聞かないよ~♪」

「んむ!?んんうん〜〜ッ!!!!!」

夕鈴は後ろから猿ぐつわをされ、持っていた白い袋にスポッと入れられてしまいました。

「浩大、リボンはやっぱり桃色かのう?」
「いやいや、クリスマスっぽく金色がいいんじゃね?」

楽しそうな二人の話声を聞きながら、なぜか夕鈴は眠ってしまいました。



続く
│posted at 19:28:19│ コメント 0件
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